20年以上工場勤務を続けてきているので書かせてもらいます。
世の中が景気の良い時、工場勤務は見向きもされません。油まみれで怪我や死の危険すらあり給与も飛び抜けて高い訳では無い。何かの罰ゲームとすら思われるかもしれません。ですが、一度不景気になると「手に職が付いていた方が有利」と言う風に見られます。
それと景気の良し悪し関係なく、30後半になって何も持ってない(と思ってる)人達は「やっぱり手に職付けたい」と思う様です。中途採用希望の30後半~50代の初心者の方って凄く多いです(ですが時既に遅い)。
工場勤務(技術職)は製造業って括りになりますが、製造業ってその名の通り製造して成り立つ訳です。故に製造できない人は給与が低いです。社会人に成り立て位の年齢なら何とかなりますが、30後半の方は20万弱の給与では生活が成り立たない場合が多いです。
私は20半ばから工場勤務ですが、現在独立して小さいながらも何とかやっていけてます。結婚して東京近県に家を買って、子供達(三人)にはそれなりの教育を受けさせる事が出来ています。今までの培ってきた経験を活かして新しい事にもチャレンジ出来ますし、世界に冠たるブランド製品の基幹部品を作る仕事を幾つかいただいていますが、実は俺が作ってるんだぜ~と言う自己満足も得られます。(笑)
うちに高卒から努めてくれてる子が居ます。7年になります(25歳)。20代の平均年収は軽く上回ってます。(本人が頑張ったから)
私や彼が真っ暗などん底人生を歩いているとは思いません。答えになったでしょうか?
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意外と高評価で有り難いです。
私なりの工場勤務の良さを付け加えさせてもらいますね。
「中小零細は大企業の使い走り」「中卒高卒で下に見られる」
確かにありますね。
ですが、一定レベルを超えるとその大企業の方々が中卒高卒の職人に頭を下げに来るようになります。そのレベルの品物を作れる人が少ないので。
「文句があるなら他に仕事出す」と言われる事もあるでしょう。
当然他にも作れる会社はありますが、その様な会社は忙しい場合が多く、上から目線で接すれば当然受けてもらえませんし、実際に何社も顧客を抱えているので、納期に間に合う様にしてもらえる可能性は少ない、加えてコストの問題もあります。(やり慣れてる仕事とそうじゃない仕事、治具の有無等)
結果、「三行半を突きつけた」はずの元の会社に頭を下げる事になります。
まぁ大企業の方も殆どは出来た人なので、この様な事は少ないですが。
我々(と言うと違う人に申し訳ないですが)は学生の頃遊び呆けてた人が多く、社会に出てから自己研鑽に時間を使うパターンが多いので、遊び癖サボリ癖が抜けず限界突破するのは中々大変なんですが、ホワイトカラーで大成してる方は学生時代から自己研鑽に時間を使っていて、それを続けてる方が多いです。
その差は大きく、中々埋まらない。それが双方理解出来ているから「下に見られる」と言う事を思ってしまうのかと推察します。
ですが我々も限界突破すると、既に限界突破している人はその大変さを理解しているので互いにリスペクト出来る様になります。
我々の仕事は製品その物で判断されるので、突破してるか?してないか?の真贋の見極めは容易です。
故に一定レベル以上の仕事が出来る様になると、ホワイトカラーの方々とも良好な関係を築けます。
大企業の社長で工場出身者は居ない。そうかもしれませんが、我々はあまりその辺気にしないです。目指してる方向が違います。
この道選んだのは自分ですし、自分の腕で自分の糧を得て、家族を養う。これが出来るようになれば、些細な事じゃ揺るがない自分を手に入れられます。これが実感出来る事こそ工場勤務(製造業)の醍醐味だと思ってます。