面白い話を聞きたいですか?私の妻は賢い女性です。彼女は根っからの科学者・化学者で、科学への理解はずば抜けています。私達の結婚生活では彼女がSTEM担当で、私が文系担当です。
義弟(彼女の弟)のビリーは妻の正反対です。彼は数年前に硬派なトランプ支持者のようになり、その後Qアノンに飛びつきます。この半年で私達は以下のことを発見しました。
- 彼はビル・ゲイツが私達にマイクロチップを注射していると考えているワクチン反対派である
- 彼はアレックス・ジョーンズを信奉していて、2001年9月11日に起きた米国同時多発テロが米国政府の陰謀だと信じている(ミームのためでもない)
- 彼は地球平面説者である
彼が地球平面説者であることを知った時、私は絶句しました。
そこで私は良い義兄になろうとして、彼が間違っていると説得することにしました。それは簡単なことです - 地球球体説の証拠は圧倒的に多く、地球平面説の証拠は文字通りありません。
しかし、この議論の中で興味深いことがありました。
ビリーは最初、私と討論しようとしましたが、上手くいきませんでした。私は自分の主張を裏付ける証拠を直ぐに出すことが出来ましたが、彼は文字通り何も出すことが出来ません。
彼は「専門家の論文を見たことがある」と言い続けていましたが、論文を1つも見つけられませんでした。彼の「ソース」はGlobebustersのYouTubeチャンネルで、私はそれぞれの動画の誤りを暴きます。次の日、彼は更に主張を強固なものにし、私が知ったかぶりをしたことに怒っていました。それが彼への我慢の限界です。それ以来、私は彼と関わるのをやめました。
彼は科学者よりも知識があると思っている建設作業員です - 気が狂いそうになります。
しかし私はそれが理屈ではないことに気付きました。私は彼が間違った情報に惑わされたただのバカだと思っていましたが、もしそうであれば事実に直面して賢くなるはずです。しかし彼はそうなりませんでした。
彼はちょっとした出来損ないで、間違いを繰り返す人生を送っています。地球平面説者・陰謀論者である彼は「悟りを開いた者」として皆の上に立つことが出来るのです。
現実世界では、彼はとても大きな池のとても小さな魚ですが、彼の自尊心はそれを許しません。しかしこの奇妙な陰謀と隠された知識の世界では、この愚かな運動の他の信者によれば、彼は「賢い」のです。すると突然彼は小さな池のとても大きな魚となり、その池を守るためには何でもするようになります。
彼は嘘である地球平面説を擁護しているのではありません - 彼は自分の自尊心を擁護しているのです。それは真実の問題ではなく、自己肯定感の低さの問題です。
もし私がビリーを宇宙に連れて行ったら、彼は私が窓にテレビ画面を取り付けたか、集団妄想の一種などと言うでしょう。彼は自分の壊れやすい自尊心を守ることを優先するので、否定するでしょう。
仮に自分の目を信じるよう説得したとしても(皮肉なことに、「平らに見える」というのが地球平面説の核心ですが)、何も変わりません。他の地球平面説者達は、私が彼を買収したと言うでしょう。
地球平面説者と討論や議論をするのは無駄です。彼らは以下のような人達だからです。
- 非難を他人に向ける。仕事に遅刻したら、「寝坊した」ではなく「交通の便が悪かった」や「工事で足止めを食らった」と言うでしょう。
- 一切の理系の教養を欠く。表面的な教育を受けた誰もが地球球体説を証明出来ます - 難しいことではありません
- 何かに属することに必死
- 学究肌の自尊心を持っている - 自分の知性の作り話に満足しているが、実際にその自尊心を得るために何もしていない。彼らは学校に行ったこともなければ、真剣に何かを勉強しようとしたこともありません。ですから、このようなニッチなグループは彼らにとって完璧なのです - 偉い学者のように振舞い、他の迷えるバカから尊敬されて「賢い」と思われたいという欲求を満たすことが出来るのです。
- 人生の様々な分野で失敗してきた。彼らは一般的に私達の中で底辺の存在であり、功績や実績の無い人々です。「悟りを開いた者」の1人であることで威張ることが出来るのです。