Hina Fujiiさんのプロフィール写真

私は聴覚障害があるので高校に入学した時、それまでは聾学校で学んでいたのですが初めて健聴者の世界に飛び込みました。入試の前の説明会で初めて校長先生に聴覚障害があるが''貴校の雰囲気や教育のモットーに惹かれたので試験を受けて入学したい''と伝えると、これまで聴覚障害を持つ生徒が全くと言っていいほど居なかったので不安はあるが出来る限り全面サポートしたいし試験を受ける権利は誰にでもある。との言葉を頂き、その言葉の通り入学してから担任を始め私の授業を担当する先生たちが特別扱い、障害がある面での素晴らしい配慮をしてくれました。おそらく校長先生や入試のリスニングを免除するかどうかともに考えてくださった学年主任・英語科の先生が他の先生たちに私のことを伝えてくださったのだと思います。

しかし、1人だけ他の先生とは違う先生がいました。ALTの先生でアメリカ人の方でした。その先生の授業が始まる前の休み時間、呼び出され、日本語で(日本に来て2年だと言っていたのですが日本語が本当に上手な方でした)「あなたが耳に障害があることは理解している。他の先生たちにあなたは耳が聞こえないからあなたを気にかけるようにアドバイスをされたけどわたしはあなたを特別扱いはしたくありません。なぜならあなたはあなたで、人間に普通も特別もないとわかって欲しいから。みんながみんなそれぞれ違っているのに初めからあなただけが違うと決めつけて特別扱いをするのは違うと思うからです。あなたが特別扱いして欲しいか、他の生徒に接するようにしてほしいかはあなた次第です。もちろん耳が聞こえないことを配慮してほしい、ゆっくり口話をしてほしいなどと申し出てくれたら喜んでそうします。ただ初めからあなたは1番前の席に座り、英語のリスニング・スピーキングは免除するというだけの助けが必要だと決めつけてかかるのはあなたに対して失礼だと思います。」と言われ、その後私はその先生の支えもありながら自分から行動する力を鍛えました。他の先生方にも具体的にどんな助けが必要か自分から発言することが彼らにとってもこの助け方でいいのかと不安なままサポートしているよりももっといいと気づいたのです。リスニング・スピーキングももちろん免除なしで頑張りました。リスニングは何をどうしてもできませんでしたがスピーキングにおいては大きな達成感がありました。

あなたが特別な人である時、あなたを特別扱いしない人こそがあなたを特別扱いしてくれる人なのです。

この質問に対する他の29件の回答を表示