平和に対する彼女の貢献は何でしょうか?
もしこの質問に答えられなければ、それ自体があなたの質問への答えです。思い当たることといえば、人々の間に分断をもたらしたことくらいです。彼女はこれまでの全ての上の世代を『私たちの世代の夢を奪った』として非難し『なぜそんなひどいことをしたのか?』と付け加えました。彼女は対立を煽り立てるいっぽうで、支離滅裂な『奪われた夢』の実現に奔走しています。ある種の人々に対して熱狂を与えたものの、学ぶべきもの、見習うべきものを彼女は何も示していません。
数十人ものクルーが運航に関わる、数億円もするゼロ・エミッションのボートで、彼女一人だけのために二週間をかけて大西洋を渡ってきました。これは非現実的なだけでなく、99.9%の人は経済的に賄えないでしょう。国連で行ったスピーチで、私たちを利益、お金しか頭にないとして非難しました。彼女が行ったような旅にどれだけのお金が必要でしょうか?もしかしたら旅そのものをしない方がよいのかもしれません。ついでに貿易も物流も、全てやめましょうか?
彼女はバナナがお気に入りの様子です。しかしスウェーデンでバナナは育ちませんし、数億円するゼロ・エミッションのボートで運ばれてくるわけでもありません。テーブルの上に置かれている全てのものはCO2排出を伴い、彼女が快適な旅を満喫しているその列車に使われている諸材料も同様です。組み立て、製造にも言及しましょうか?つまりこのような食生活を見習うとしたら(ちなみに私はやっていますが)、彼女が守るべきであると声高に叫んでいる、中核となる価値を踏みにじらなければならないのです。
彼女は学校を中退しています。私の意見では新世代にとってはとても良いお手本とはいえません。現代社会で自分が気にくわないことを非難して上の世代に十字架を突きつけるかわりに、現状を変えるために何ができるかを学び、身につけるべきです。抗議は誰でも上手にやってのけます。特別な技術も必要ない上、最終的には抗議だけでは何も解決しません。彼女が上の世代に辟易としているのと同様に、私が下の世代に同じ思いをいだくのはこれが理由です。彼らは常に自分以外のすべてに文句を垂れるばかりで、あらゆる責任を逃れながら、あらゆる権利を手にしようとする動きのみに長けています。
30年後、気候変動に関する状況が変わっていなかったとしたら、これは誰の責任でしょうか?そのころには50歳近くになっているグレタは、問題に向き合い現実的な解決に取り組むかわりに抗議活動に明け暮れていた彼女自身を非難するでしょうか?30年後には彼女も立派な過去の世代の一員に加わります。他者を咎めることは妙案でもなく、問題の解法にも役立たないことの証左です。未来永劫にわたってこれは不変の法則です。今ならまだ間に合います。親愛なるグレタさん、学校に戻って自分の務めを果たしましょう。今やるのです。私はあなたの夢を奪った覚えはありません。ただ単に、もともとあなたは夢なんか持っていなかったのです。もし夢を持っていたなら、文字通りそれに夢中になっていたはずです。